平素よりPharmaDoc LeafCheckerをご利用いただき、ありがとうございます。
PharmaDoc LeafChecker(以下、LeafCheckerとします)は、リーフファイルがeCTD規格に準拠しているかどうか
のチェックの他に、Gateway申請時に当局が問題なく受理できるかのチェックが行えます。
Gateway申請前に次のチェック項目を是非ともご活用ください。
- しおり文字数チェック
- JavaScriptチェック
- JPEG2000圧縮チェック
具体的に、お客様事例およびLeafCheckerを利用した対処方法について、ご紹介させていただきます。
- お客様事例(1):長すぎるしおり文字列の存在
- お客様事例(2):JPEG2000圧縮画像の存在
- お客様事例(3):JPEG2000圧縮画像の存在
- お客様事例(4):JavaScriptの存在
お客様事例(1):長すぎるしおり文字列の存在
【概要】
Gatewayでアップロードファイル(PDF)を登録する画面でエラーが発生し、登録できなかった。
PMDAからは、セキュリティ脆弱性と思われる箇所があるため通信が遮断され、エラーが生じた可能性があるとの説明だった。
【原因】
お客様の調査では、しおりの長さが全角561文字/半角1022文字を超えると、PMDAのセキュリティチェックにひっかかる。
PMDAの回答としては、全角で500文字程度を越えるとチェックにひっかかるようだとの説明だった。
【対処方法】
LeafCheckerの「しおり文字数」でチェックを行います。
指摘されたしおりは、Acrobatのしおりペインでしおり文字列が500文字以内になるように修正してください。
LeafCheckerのチェックルールの変更(上限値の設定)が必要ですので、古谷までご連絡ください。
お客様事例(2):JPEG2000圧縮画像の存在
【概要】
Gateway申請時に、特定のリーフファイルで送信が中断してしまい、送信完了できない。
PMDAからは、PDFファイル内に「0x00(NUL)」のヌル文字が含まれていることからセキュリティ脆弱性として
検知されている可能性があるとの説明だった。
【原因】
問題のリーフファイル中にJPEG2000圧縮画像が含まれていた。
【対処方法】
LeafCheckerの「JPEG2000圧縮」でチェックを行います。
指摘後の修正は、
Acrobatの「ファイル>その他の形式で保存>最適されたPDF」メニューを選択します。
「PDFの最適化」ダイアログの「画像」のオプションで「カラー画像」及び「グレースケール画像」
を「ZIP圧縮」にすることで、JPEG2000圧縮画像をZIP形式に再圧縮することができます。
※Acrobat2017(2017.011.30068)以降のバージョンをご利用ください。
お客様事例(3):JPEG2000圧縮画像の存在
【概要】
JPEG2000圧縮画像が存在したので、
JPEG2000圧縮画像処理をプリフライト機能でZIP圧縮に変換すると、文字が削除されてしまったページが発生しました(本文領域が全て白紙になりました)。
「PDFの最適化」で「ZIP圧縮」をしたところ、画像と関係ないページの本文の文字が消えてしまいました。
【原因】
Acrobatの「PDFの最適化」に問題があり、画像と関係ないページの文字列が白字になり、みえなくなる場合が発生していた。
この問題は、Acrobat2017(2017.011.30068)以降のバージョンでは、修正されていることが分かりました。
【対処方法】
※お客様事例(2)と同じになります。
お客様事例(4):JavaScriptの存在
【概要】
Gateway申請時に、特定のリーフファイルで送信が中断してしまい、送信完了できない。
PMDAからは、特定のファイルの中に脆弱性と思われるスクリプト(JavaScriptなど)、又は、脆弱性と思われる画像(細工されたJPEG2000形式の画像など)が
含まれている可能性があるためにセキュリティ上、受領することができずエラーとなっている可能性があるとの説明だった。
【原因】
JPEG2000圧縮画像が存在していた。
JavaScriptは含まれていなかった。
【対処方法】
※JPEG2000圧縮画像の対処方法は、お客様事例(2)と同じになります。
※JavaScriptの対処方法は、次のようにお願いいたします。
LeafCheckerの「JavaScript」でチェックを行います。
指摘後の修正は、次の2つの方法があります。
– eCTDSupporters:「eCTD一括設定ツール」の「不要な情報の削除」で「JavaScriptsを削除する」を選択して実行するか、
– プリフライト:「すべてのJavaScriptアクションを破棄」、「すべてのJavaScriptsを破棄」の
2つのフィックスアップを実行することでJavaScriptを削除します。
フィックスアップの実行の順番は問いませんが、必ず、2つのフィックスアップを実行してください。
お客様事例およびLeafCheckerを利用した対処方法について、ご紹介させていただきましたが、
ご不明な点がございましたら、Contact Usよりお問い合わせください。